【トリビア】個人の印鑑の登録

印鑑登録制度と実印
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個人が印鑑の登録を行いたい場合、どこで手続きをしたら良いか、分からない人もいると思います。
印鑑の登録のために必要なことを確認していきましょう。

 

印鑑登録の手続き

印鑑の登録は、各市区町村の印鑑条例の定めることろにより行われます。
原則として、申請者本人が登録するはんこを持参し、市区町村役場の窓口で所定の用紙に必要事項を記入・押印して登録手続きを行います
申請者本人が出向いて印鑑の登録をした場合、運転免許証などの本人確認資料を提示すれば、ほとんどの場合、その日に登録が完了します。
同時に「印鑑登録証明書」の交付を請求することもできます。
ただし、申請者本人が出向いても、運転免許証などの本人確認資料しなければ、即日印鑑の登録はできません。

代理人による登録の場合には、各印鑑条例では、通常、当日登録はされません。
申請を受けた市区町村長は、本人に登録意思の確認をする必要があるからです。
印鑑登録の申請を受けた市区町村役場の印鑑登録の担当部署は、登録申請人本人に対し、意思確認のための文書で照会します。
登録申請者が、規則で定める一定の期間内に回答書を持参すれば、持参した日に初めて登録されることになります。

 

印鑑登録にも条件がある?

印鑑登録を行うにも条件があります。

  1. 誰でも登録できるのか
    各市区町村の印鑑条例で定める事項では、登録できるのは、住民基本台帳法の規定に基づき、当該市区町村の住民基本台帳に記録されている人とされています。
    しかし、15歳未満の未成年者や成年被後見人は印鑑登録ができません。
  2. 1人何個まで登録できるのか
    1個です。
    2個以上の登録はできません。
  3. どのようなはんこでもいいのか
    各市区町村で定める印鑑条例により異なりますが、次のようなはんこは一般に登録ができません。
    ①住民基本台帳に記録されている氏名、氏、名または氏名の一部を組み合わせたもので表していないもの
    (外国人の場合には、通称名も含む)
    ②ゴム印などの変形しやすいもの
    ③職業、資格その他氏名以外の事項を表しているもの
    ④一辺の長さが8mmの正方形に収まるもの、または一辺の長さが25mmの正方形に収まらないもの
    (印影の大きさ制限は市区町村により異なり、例えば神戸市印鑑条例では、「一辺の長さ6mmの正方形に収まるもの」とされている)
    ⑤他のものがすでに登録している印鑑または、他のものがすでに登録しているものにその印影が著しく似ているもの
    ⑥その他市区町村長が、登録が不適当であると指定したもの
    例えば、ニックネームのみのはんこも登録を拒否されることがあります。
    女性で「何某 花」という人が「花子」というはんこを使用したような場合です。
    また、文房具店で売っているような大量生産のはんこも登録できませんが、市区町村によっては受理される場合もあります。
    ただし、安全性に問題がある旨が警告されています。
    以上のように、以前住んでいた場所では印鑑登録できたけれど、引越し先では登録ができないということが起こりえますので 注意が必要です。
    また、登録できない印もあります。
    ・「越後屋」などの屋号
    ・「桂文楽」などの芸名
    ・「図書販売 蔦屋」肩書のあるもの
  4. 登録したあとはどうなるか
    印鑑の登録が終了すると、多くの市区町村では、申請人本人あるいは代理人に対し直接、「印鑑登録証」(各市区町村により呼称は変わります)を交付することになります。
    また、ここから先は各市区町村により、自動交付機利用の場合や、住民基本台帳カードとの複合運用の場合があり、多少手続きが異なりますので、窓口で確認するほうが良いでしょう。

 

まとめ

個人が印鑑の登録を行い場合、住民基本台帳に登録されている市区町村で、印鑑登録の部署に印鑑(はんこ)を届出ることになります。
その手続は、各市区町村の定める印鑑条例に従います。
事前に確認しておき、自ら出向いて申請するのが良いでしょう。